UK Original, ジャケ在り+Limited Editionステッカー, 黄/白ラベル,
若干の表面スレ在るが十分キレイな部類
SOLDにつきRefill。
再入荷分もコレにてラストワン。
今のよ〜に、PCも、インターネットも、ケイタイすらなかった時代だったから、
この"Beats + Pieces"で使用されたドFunkyなワウギターのパートが、
Chubukosの"House Of Rising Funk"だなんて、当時は全く知るよしも無かった。
https://www.youtube.com/watch?v=M3-MHi5gRow
いや、むしろ、知りたいとさえ思っちゃいなかったナ(笑)。
コレを2枚買って、組み換えたり、そのギターパートを何度もループさせたり、
そ〜やってPlayするだけで十分に楽しかった。
なにもかも便利に、お手軽になった分、
あの頃の、単純で無垢で楽しかった「Hip Hop精神」は、失われちゃったままな気がする。
カメラやビデオがあるから、自分の目に焼き付けるほどに、景色や出来事を注視する事もなくなっただろうし、
メールのやりとりばかりで、声さえ判別できないよ〜な「知り合い」が多くなっただろうし、
大して好きでも無い曲をiPodに膨大に蓄積するだけで、なんか自分がスマートに生きているように、
「錯覚」しているヤツらも激増してしまった。
正直、そんな時代に、もうHip Hopなんて必要無いんじゃないかとさえ思う。
Hip Hopの重要なパートのひとつである「メンタル面」が、今のような便利でお手軽な世の中では、
大きく阻害されてしまう気がしてならないからだ。
モチロン若い世代にも、Hip Hopの本来的な素晴らしさや楽しさを伝えたいと思うんだが、
こんな世の中だからこそ、「Hip Hop精神」を継承してゆく事は、
黄金期とは比較にならないほど困難な事になってしまった気がする。
それに比べ、'80年代や'90年代にHip Hopを「体験した」世代は、
「Hip Hop精神」の「下地」くらいは今でも持っているハズだ。
だから、若い世代へ「Hip Hop精神」を継承いてゆく事よりも先に、
そ〜ゆ〜「ミドル」世代の人達にこそ、眠ってしまった「Hip Hop精神」をもう一度呼び覚ましてもらいたい。
その為には、この盤のような、「Hip Hop精神」に溢れたモノを、
ダウンロードなんかじゃなく、キチンとレコードで聴く、Playする事がど〜しても必要だ。
つまり、最もイキの良い、'80年代後期の神Classic群を、キチンとアナログで聴き直すだけで、
みなさんの中で眠ってしまっていた「Hip Hop精神」に、再起動スイッチが入るんだと信じている。
そんな「出直し」世代を歓迎する為に、最も適していると思う盤が、
このColdcutによる不朽の名作というワケだよ。
'81年のFlashの"Adventure"と、'85年のDouble Dee & Steinskiの"Lesson"の2曲は、
Cut-Up、Cut & Paste、Remix、Mega Mix、Edit、Mash Upといった、
およそ考え付くHip Hop世代の全てのMixアートフォームの原点とされ、
いずれも神Classicとしてあまりにも有名だろう。
だが、この2曲は、アイデアとイマジネーション的には、比類なきパイオニア精神に溢れてはいるものの、
次々にBreaksをつないでゆくという手法的には、まだまだDJ Mixの域を出ていないようにさえ思う。
それに対して、'87年のColdcutのコレは、その2曲のアイデアの延長線上にありながら、
単なるDJ Mixではなく、Mix技術を駆使する事によって、キチンと展開が示され、計算し尽され、
ひとつの「曲」、もしくは「作品」として、完成されている点が、より今日的なHip Hop系のMix形態に近い。
モチロン"Adventure"と"Lesson"が無ければ、この"Beats + Pieces"も存在しなかっただろうが、
コレが在ったからこそ、コレのアイデアの源となった2曲が、
より一層、神Classicとして認識される結果となっているようにも感じる。
ご存知のとおり、US盤ではリリースの無かったこの曲の代わりに、US国内では、"Paid In Full"の、
あのあまりにも有名すぎるRemixこそが、Hip Hop Mixに対する認識を確立させる決定打となった。
よ〜するに、Coldcutこそが、Old School的なDJ Mixを、
より今日的なHip Hop Mixへと進化させた立役者なのだ。
ならば、FlashやDouble Dee & Steinski、もしくは"Adventure"や"Lesson"に比べ、
Coldcutなり、この"Beats + Pieces"が、意外にも軽視されがちな傾向にある事は、ど〜考えてもおかしい。
冷静に、客観的に見ても、この盤の歴史的価値は群を抜いているし、
より今日的なMix手法だからこそ、今聴いても古臭さは全く感じない。
これこそがHip Hopだと断言できるほどに、「Hip Hop精神」に溢れている。
ミドル世代には、ご自分の中の「Hip Hop精神」を再確認してもらえるだろうし、
若い世代には、「Hip Hop精神」に触れる事ができる、比類なき究極のブツだと思う。
【仕様はDiscogsでチェック】
https://www.discogs.com/release/86309
【音はYouTubeでチェック】
https://www.youtube.com/watch?v=yeYLWDdsVTE (Beats + Pieces)