US Original, ジャケ在り, 軽微な表面線スレ在るが非常にキレイな部類
結構久々、2年半ぶりくらいの再入荷。
絶頂期の頂点的作品である'86年のAlbum "Word Up"で、「やり尽くしちゃった」感が強く、
そこから2年開いてリリースされたAlbum "Machismo"は、
どうしても、'86年作の「フォローアップ」的な印象が否めず、
世間の評価は一様に厳し過ぎる傾向が強いように思う。
いやいや、そうじゃないんだよなぁ〜。
むしろ、'86年作と'88年作は2枚でひとつのコンセプトAlbumだと考えた方が判りやすいだろう。
そもそも、'80年代以降のCameoのAlbum群は、
事実、2年おきくらいに「スタイル」や「コンセプト」が大きく変化している。
'80年〜'81年の3枚は「大人数体制」下の'80s Funk大傑作だし、
'82年〜'83年の2枚では一気に「リストラ」を行ってCharlie Singletonを前面に出し、
'84年〜'85年の2枚は一気にMellow路線へと舵を切り、
'86年〜'88年の2枚では「ビジュアル戦略」を基にPopマーケットをも取り込むことに成功している。
どちらかと言えば、時流に「合わせた」「方向転換」ではなく、
Cameoなりに試行錯誤を繰り返しているうちに、
「時流の方が」Cameoの「方向性」と「合致」しちゃった感じだったのが、
'86年作と'88年作の2枚だったと言えるハズ。
となれば、この"You Make Me Work"は、当然ながら"Word Up"の「実の弟」にあたる(笑)。
正当な評価をされてこなかったのは、「弟」自身の出来が悪いからじゃなくて(笑)、
時期的に「不運」だったからに過ぎない。
'87年〜'88年は、世界が、Eric B & RakimとPublic Enemyに衝撃を受け、
「Black Music全般」のファンだった人達が、一気に「Hip Hop」ファンへと、
もしくは、Jody Watley等の「Pop/Dance路線」へと、
さらには、Keith SweatやGuy等の「Jack Swing」へと、「離散」し、「改宗」し始めた頃だったからだ。
と同時に、「Black Music全般」の「コア」であったハズの「'80s Funk」は死を迎える事になる。
Cameoは「Band」であって、Larry Blackmonはそもそも「Drummer」だった。
DrumがDrum MachineになってもCameoは「順応」できたけれど、
Drum MachineがBreak Beatsになる「時流」には順応できるハズもない。
同じく'86年と'88年に、ソロAlbumをリリースしたJesse Johnson、
奇しくも、やはり'86年と'88年にAlbumをリリースした後に消えるOne Wayとならび、
Cameoの'86年と'88年のAlbumをもって、「Band」形態の'80s Funkは完全に終焉を迎えるワケ。
最後の'80s Funkで、"Word Up"の「弟」にあたるこの曲が、
過小評価されたり軽視される所以など全く無いと断言できるよ。
【仕様はDiscogsでチェック】
https://www.discogs.com/release/1296237
【音はYouTubeでチェック】
https://www.youtube.com/watch?v=kP3DWSDiKIU (You Make Me Work PV)