US Original, 若干の表面スレ在るがキレイな部類
お待ちど〜さま!の再入荷。
Jack Swing期のマイナーボムとしては、最高級クラスに入る1枚として、
古くから歌モノ族から熱い支持を受けてきたブツ。
マイナーとはいえ、Gene GriffinとTeddy Rileyの両巨頭がらみで、内容の方は申し分無し。
それだけじゃなく、ちょっと大げさかもしれないが、
この盤が実は、日本における'90年代の大レコードブームを、陰ながら「間接的に」支えた、
ヒジョ〜にありがたいブツだという事を、この機会に是非ご説明しておきたい。
米国内では、長い間、今現在に至るまで、
この盤を含む、'80年代後半から'90年代後半の、マイナーレーベルやArtistによるR&B系歌モノの12"群は、
常に、ありえないくらいに「クズ盤」扱いされてきた。
この手の盤に対して、米国勢は、あまりに「鈍感」過ぎるのだ。
一方で、日本人は元来、R&B歌モノに関しては世界イチ「敏感」で、それらを聴き分ける「耳」も、
マイナーものでも内容さえ良ければ、偏見無く反応できる「センス」も持っていたように思う。
Groovaholiksがフォーカスしたのは、このギャップを埋める事であり、
そこにビジネスチャンスがあると考えてきた。
海外でもそこそこの値段が付いている人気盤やレア盤を、片っ端から買いまくって、
マージンを上乗せして、買値の2倍・3倍で売るという手法は、
まったくもってGroovaholiks的ではなく、
ウチは米国内で「クズ盤」扱いされている盤を、自分達の「耳」や「センス」で見極めてピックアップし、
それを日本国内に持ち帰って、内容的には十分使える事を、紹介し、証明し、
オススメする事で利益を得てきた。
日本国内では、安価盤コーナーを設けて、それを「エサ箱」と呼び、
人気盤やレア盤を高額で売る為に、お客さんの注目を集める「罠」を仕掛けるレコ屋が多いワケだが、
Groovaholiksは全く逆で、ウチは海外で「クズ盤」扱いされているモノこそを、
キチンと説明し、納得してもらって買ってもらう事がメインであり、
誰でも知ってる、説明不要の人気盤やレア盤こそが、いわば、お客さんを集める為の「エサ」なのだ。
「クズ盤」を丹念に拾っていれば、当然ながら人気盤やレア盤を捕獲できる機会にも恵まれ、
「クズ盤」を大量に、安定的に、安価で提供する事で利益が出れば、
その分、人気盤やレア盤をお買い得価格で提供する事もできる。
つまり、人気盤やレア盤ではなく、むしろ「クズ盤」にフォーカスしてきた事が、
Groovaholiksのような弱小店が、コアでMadな(失礼!)お客さん達に支持されて、
生き残ってこれた理由なんだと思う。
ウチは珍盤に対する知識も乏しいし、幅広いジャンルをカバーする目利きもできないが、
非常に狭い「専門分野」を深堀りし、使える「クズ盤」を見極める事ができれば、
他のレコ屋さんとは、おのずと差別化も図る事ができ、
その微妙な、しかし非常に重大な、ビジネススタンスとビジネスモデルの違いに、
居並ぶ中古レコ屋の名店の数々が気付かない限り、
Groovaholiksは弱小ながらも常に「最狂」でいられるワケだ。
この盤のような「クズ盤」が、実は十分に使えるという事を、見極める事ができたのは自分達だけでなく、
実際に、キッチリご自分達の「耳」と「センス」で判断して、盤を買ってくれたお客さんが大勢いたからこそ、
あの'90年代の大レコードブームは成り立っていたように思う。
この盤の存在は、そんなブームの端っこにあった弱小レコ屋のオペレーションを大いに助け、
そこに集まってくれたコアでMadなレコ馬鹿客をも大いに楽しませてくれた。
いくら感謝しても足りないくらい、思い入れと思い出に溢れた、名盤、いや、名「クズ盤」だと思う。
近年では、東京圏の相場が再上昇に転じ、今や3ケタで拾える可能性はほぼゼロ。
お見逃しなく!
【仕様はDiscogsでチェック】
https://www.discogs.com/release/428220
【音はYouTubeでチェック】
https://www.youtube.com/watch?v=qRrg0cjIKM4